セミ・フリーフォームドレッドとは?

「ドレッドにしたのは良かったけど、定期的に手入れするのが面倒で...」と言う人は、セミフリーフォームドレッドにするという選択肢もあります。
セミフリーフォームにすると、お手入れにかかる時間やお金を減らすことができます。
メリット・デメリット・注意点などもあるので、興味がある人は参考にどうぞ♪
そもそもフリーフォームとは?

セミフリーフォームドレッドにふれる前に、まずはフリーフォームドレッドについて簡単に説明をします。(知っている人はとばしてOKです)
フリーフォームドレッドとは、ドレッドヘアの自作方法のひとつ。
定期的に髪を洗って清潔さをキープしつつ、手櫛を含む一切のブラッシングをやめることにより、自然に髪を絡ませてドレッド化させます。
お手入れも最小限度にとどめ、締め直し・リツイストなども行わず、ワックスも使いません。
自然な作り方ゆえに、オーガニックで野性的な仕上がりになる傾向が強くなります。
※詳しくは「ドレッドヘアの作り方-フリーフォーム」や「フリーフォームによる自作ドレッドのミュージシャン達」参照。
※管理人のフリーフォームドレッドについては「フリーフォームで普通の髪の毛がドレッド化する過程」参照。
セミフリーフォームドレッドって?

では、セミフリーフォームドレッド(Semi Freeform Dreadlocks)についてです。
セミフリーフォームとは、フリーフォーム以外の方法(※)でドレッドを作った後、締め直しなどをやめて(あるいは頻度をグッと減らして)髪の自然なドレッド化を基盤にした最小限度のお手入れに変更する…というものです。
お手入れ方法がフリーフォーム的になるものの、初めの作り方はフリーフォームではないため、セミフリーフォームと呼ばれます。
締め直しやワックスなどのお手入れの手間を省きたい・できるだけオーガニックな方法で管理したい・よりラフで自然な雰囲気のドレッドにしたい…などを希望する人に好まれる方法です。
ミュージシャンで言えばアンダース・フリーデンもセミフリーフォームドレッドだったと思われます。
メリット

- 管理にかかる時間やお金を節約できる
あまり触らない事がお手入れの基本になるため、一般的なお手入れである締め直しやリツイストなどにかかる手間やお金を抑えられます。 - 髪や頭皮にかかる負担を最小限にできる
根元をひっぱらずワックスなども使わないため、髪や頭皮がより自然な状態でいられるようになり、切れ毛や抜け毛のリスクを抑えることができます。 - よりラフな雰囲気にできる
基本的に自然な髪の動きや成長に任せるため、根元が緩くなったりチラホラ地毛がはみ出てたりするようになり、全体的によりラフで野性的な雰囲気になる傾向があります。
※ドレッドが成熟して形が安定した後でセミフリーフォームにすると、あまり雰囲気が変化しないこともあります。
デメリット

- ドレッドどうしが連結(コンゴ)しやすくなる
根元が緩くなるため、近くのドレッドどうしがくっつきやすくなる(コンゴ)傾向があります。 - 形が不ぞろいになる可能性
リペアで形を修正したりしないため、曲がったり平べったくなったりする可能性もあります。
※個人差あり。ドレッドが成熟して形が安定してからセミフリーフォームした場合は、あまり変化がないケースもあります。 - ボサっとした印象に変化することも
根元が緩くなったりドレッドからはみ出す地毛が増えたりするため、整然と締まったドレッドが好みの場合は注意が必要です。
※ラフな雰囲気が好みの場合はメリットになります。
やり方

- フリーフォーム以外の方法でドレッドを作る
美容院に任せても自作してもOKです。 - しばらく締め直しなどの手入れを続ける
ドレッドの形や強度が落ち着く(成熟する)までは締め直しなどを続けておくと、3に進んだときに型崩れなどが抑えられる可能性があります。型崩れなどにあまりこだわらないならば、成熟までまたなくてもOKです。 - 締め直しなどをやめる
締め直しやワックスなどを止め、フリーフォーム的な最小限度の管理にします。具体的には、定期的に洗髪をしつつブラッシングしないで放置を基本にし、好みや状況に応じてセパレート・パームロール・ドレッドボールなどを行います。
※締め直しなどを続けるが、その頻度をグッと少なくするという人もいます。例えば2か月に1回だったのを1年に1回に変更する、などです。
以上になりますが、これはあくまでひとつの基準のようなものです。次の注意点などをふまえつつ、各自の好みや髪質に適したやり方に調整すると良いでしょう。
注意点
セミフリーフォームドレッドは、最初からフリーフォームで作っていないがゆえに注意しておきたい事があります。
- 伸びた根元から質感が変化することも
例えば地毛がストレートでアフロドレッドにしている人は、根元からの質感が変わる可能性があります。ドレッド部にパーマをかけているからです。同じ質感を保ちたい場合は、向いていない可能性があります。最初にエクステを追加してボリュームアップしてから作っている人も同様です。 - ドレッド作成後から半年~1年くらいは、締め直しなどを行っておいた方が無難な場合も
ドレッドを作った後すぐにフリーフォーム的なお手入れにすると、地毛がたくさん飛び出したり、形が崩れたりして、混乱してしまう可能性があります。そこにこだわらなかったり、あえてラフにしたい場合は、すぐにはじめてもOKです。 - コンゴしやすくなるので気をつけておく
もともとドレッドは互いに連結(コンゴ)しようとする性質があり、オーガニックなお手入れにすることでその傾向はより強くなります。避けたい場合は、適度にセパレートしましょう。
まとめ
フリーフォーム以外の方法で作ったドレッドから、フリーフォームドレッドへと移行したものを、セミフリーフォームドレッドと言います。
作ったのは良かったが、定期的なお手入れに時間もお金もかさんでしまうのが悩みに…という人は、検討してみると良いでしょう。
髪や頭皮にかかる負担が減るというメリットもあります。
ただし、見た目がラフに変化する可能性(個人差あり)もあるので、それが嫌な人は避けた方が良いかもしれません。
ちなみに「作る時にフリーフォームしなかったなら既にフリーフォームじゃない。だからセミフリーフォームという概念自体が妙なものだ」という意見もありますが、管理人の個人的な意見としては、呼び方は特にこだわらなくても良いのでは…と考えています。
当サイトでよく言っていることですが、本人が求めるものに適したやり方を選ぶのが何よりだと思います。