ドレッドヘアの作り方【フリーフォーム】

ドレッドヘアの作り方その1フリーフォーム freeform dreadlocks

美容院でドレッドヘアを作ると、それなりの費用が必要です。しかし、自分で作ってしまえば、その心配はいりません。

ここでご紹介するドレッドヘアの作り方【フリーフォームメソッド】は、特別な道具もいらず、自宅で自分ひとりで実行でき、とても経済的です。

さらに、お手入れ・髪や頭皮にかかる負担も最小限ですむため、長い期間ドレッドヘアにするのに向いています。もちろん、どんな髪質でもOKです。

フリーフォームメソッドとは

ドレッドヘアの作り方は複数あります。その中でも、フリーフォームは、自然の力を利用する、最もオーガニックな方法です。

ネグレクト/ナチュラル/オーガニックメソッド(negrect/natural/organicmedhod)とも呼ばれます。

日本国内ではそれほど知られていませんが、その歴史は古く、年齢・性別・人種・宗教を超え、世界中で様々な人々に愛好されています。「虚栄心をなくすため」など、スピリチュアルな理由でこの方法を選ぶ人もいます。※関連ページ:人がドレッドにする理由とは?

また、各ドレッドの長さや形が均一になりにくく、他の作り方(※)よりも自然な仕上がりになる、という特徴があります。※他の作り方としては、バックコームツイスト&リップなどがあります。

ミュージシャンだと、ブライアン・フェア/レニー・クラヴィッツ/ボブ・マーリーなどが、利用者です。※ちなみに、管理人のドレッドもフリーフォームです。

↑Dreadlockssiteの動画。ほとんどがフリーフォームの人達です。

髪の長さはどれくらい必要?

フリーフォームは、髪の毛を伸ばしながら出来るので、それほど長くなくても開始できます。10cmくらいからでも始められます。
※関連ページ:ドレッドを作るのに必要な最低限の髪の長さは?

とはいえ、長いほど髪の毛どうしが絡まりやすく、ドレッド化も早いでしょう。※ちなみに、管理人は7cmくらいの時に始めました。ドレッド化に時間がかかりそうだったので、促進法を行いました。(促進法は当ページ下部で解説します)

作り方

  1. 無添加石鹸コンディショナー成分抜きのシャンプーで洗髪します。洗う頻度は、週に1~4回の間で、各自で快適な回数を選びましょう。※関連ページ:ドレッドヘアの洗い方
  2. クシの使用をストップ。手グシも止めます
  3. ひたすら待ちます。
  4. 上記を実行していると、少しずつ髪の毛が絡まり、やがて束状になり、その束どうしがまたくっついて収縮し…を繰り返し、ドレッドが出来上がります。その過程で、束が太くなりすぎそうな場合は、先端を両手で持ち、裂いてく要領で根元まで引っ張り、2つに分けます。※ドレッドは、放っておくと互いにくっつき、太くなろうとする性質があります。それを防ぎたい場合は、くっつきだした各ドレッドを左右の手でつまみ、両方に引っ張って、引き離します。これを「セパレート」と呼びます。ただし、ガッチリとくっついている場合は、無理に行わないようにしましょう。ドレッドを傷めてしまいます。

ドレッドが完成するまでの過程

ドレッドヘアが出来る過程 phase of freeform dreadlocks

髪と頭皮の清潔さをキープしつつ、クシの使用をストップすると、時間の経過と共に、髪が絡まり始めます。

そして、絡まった髪どうしがさらに絡んで束になっていきます。

その束が回りのノーマルヘアを取り込みつつ他の束と絡まり、更に太い束へと成長します。

やがて、頭全体が髪の束で分けられた状態になります。

それら各束が、曲がったりコブを作ったりしながら変形を繰り返し、収縮し、形が安定したドレッドヘアが完成です。(※管理人の例は普通の髪の毛がドレッド化する過程をご参照ください)

ある程度の数の束が出揃うまでのあいだ、ボサボサかつドレッドに見えない時期があり、人目が気になって断念してしまう人もいます。

それを避けるには、ボサボサの時期も、野菜の成長を見守るかのように、楽しんでしまうのが一番です。

出来上がるまでの時間は?

全てのプロセスが落ち着くのに、半年~3年(髪質・生活環境などで個人差あり)かかります。

長い時間を必要としますが、だからこその達成感を得られたり、ドレッドに対する愛着や理解がより深められたり、「やるだけの価値があった」と感じる人がたくさんいます。※管理人もそのひとりです。その経験を通して、より自分自身を受け入れられるようになったと感じています。

ドレッド化を促進させる方法

基本的には、作り方を実行していれば、髪は自然にドレッド化していきます。しかし、「もっと活発にドレッド化させたい!」という時は、次の方法を試してみると良いでしょう。

  • 普段の生活中で暇な時、タオルを使い、円を描く要領で髪をこすります。タオルの代わりにトレーナーなどでも代用できます。タオルの素材はウール(髪にやさしいと言われているため)がベストです。綿製でも代用できますが、ウールと比べると切れ毛などができやすいようです。
    ※管理人は綿製タオルを使いました。
    ※あまり強い力でこすらないように注意です。抜け毛・切れ毛が増えます。
  • 洗髪時、円を描く要領で手を動かしつつ洗います。※あまり強く力を入れないように注意しましょう。抜け毛・切れ毛の原因になります。
  • 洗髪後、髪を拭くとき、円を描く要領でタオルを動かしつつ、拭きます。※この時も、あまり力まないように。抜け毛・切れ毛の予防です。
  • 普段つかっている枕に、タオル(←ウール製がベスト。綿でも代用可)を巻いて眠ります。タオルの上に頭を置くことにより、髪の摩擦が増え、ドレッド化が促されます。
  • 髪の毛に塩水をスプレーします。霧吹きの容器に、少量の食塩(←決まった量はないですが、最初からたくさん入れすぎると、刺激が強すぎる場合があるので、注意)と水を入れて、よく溶かします。出来た塩水を髪の毛に吹きつけ、タオルを使い、円を描く動作をしながらこすります。※あまり力を入れないようにしましょう。塩水は、髪と頭皮の乾燥・髪どうしの摩擦を促す働きがあります。これにより、髪の毛が絡みやすい状態になり、ドレッド化がプッシュされるというワケです。

    使用上の注意としては、吹きかけた塩水は、最長でも1日以内には洗い流すことです。長い間、髪や頭皮に塩分が付着した状態にしていると、乾燥過剰によるダメージを引き起こしてしまいます。また、頭皮の状態は個人差があるため、乾燥しがちな人は、数分~数時間以内に洗いましょう。

    ちなみに、頭皮に異常が見られた場合は、ただちに洗い流し、使用をやめましょう。

メリット

  • 人の手を借りずに、自分だけでドレッドを作ることができます。
  • ほとんどお金がかかりません。
  • 頭皮や髪に加わる負担が少なくてすむため、ドレッドを健康的に保つことができます。
  • いかにも「作りました」という雰囲気ではない、自然で野生的な仕上がりになります。
  • 形状や長さなど、人によって違う仕上がりになるため、個性的なドレッドができあがります。
  • ノーマルヘアが、時間をかけて自然にドレッドへと変化していく過程の一部始終を、体験することができます。
  • ドレッドに見えないボサボサな時期を経験することによって、「虚栄心を捨てる」「そのままの自分を受け入れる」「自分も自然の一部であることを感じる」など、ドレッド愛好者達のスピリチュアリティに触れることができます。

デメリット

  • 出来上がるまでに半年~3年ほど(個人差あり)、という長い時間を必要とします。
  • ドレッド然とし見た目になる前に、まるで酷い寝癖のようなボサボサな髪になる時期を経験しなければなりません。
  • ドレッドの形成を自然な変化に委ねるため、どのようなドレッドが完成するのかを、前もって予想・デザインすることができません。

むすび

以上のように、フリーフォームは自然で無理のない作り方であるため、長期間ドレッドを続けるのに向いています。また、ドレッドにまつわるスピリチュアリティに興味がある人にもピッタリでしょう。

その反面、デザインされたドレッドが好みだったり、短期間でガラッとイメージチェンジをしたい人には向いていません。

これらの特性を気に入った人は、フリーフォームを試してみると良いでしょう。

※関連ページ:ドレッドを作るならどっち?美容院vsフリーフォーム(自作)

このサイトをフォローする!