シスターロックスって?

ドレッドヘアの一種であるシスターロックス。あまり聞いたことがないという人も多いのではないでしょうか?
今回はその由来などを含めた特集です。
Contents
シスターロックスとは?
シスターロックス(sisiter locks)とは、ドレッドヘアの一種。一般的なドレッドと比べ、それぞれが極細に作られているのが特徴です。
その細さのため、分け目をつける・ウェーブさせる・編み合わせる、といったバリエーション豊かなヘアスタイルを楽しむことができます。

一般的なドレッドとノーマルヘアの中間のような雰囲気です。
主に地毛がアフロ質のアフリカ系アメリカ人女性に好まれており、その愛好者は年々増加傾向にあります。
また、女性よりは少数ですが男性の愛好者もおり、その場合はブラザーロックス(brother locks)と呼ばれます。
シスターロックスはどのようにして生まれた?
伝統的なドレッドヘアの起源は、相当に昔へとさかのぼることが分っていますが、時代・国・人物などを特定することはできません。
※関連ページ:ドレッドヘアの歴史
しかし、シスターロックスの起源は特定されています。
アメリカのサンディエゴ大学教授Joanne Cornwellさんが、90年代はじめに考案したのが始まり、ということです。
一般的なドレッドは、どれかひとつの髪質向けに作られたものではありませんが、シスターロックスは強く縮れたアフロ系の髪質向けに作られたものです。
従来、地毛が縮れた髪質のアフリカ系アメリカ人が、一般的ドレッドかアフロ以外の髪型にする際は、熱・刺激の強い化学物質などを使用する必要がありました。
髪にかかる負担が大きく、費用も高くなることが問題だったのです。
Joanne Cornwellさんは、この問題をなんとか改善したい考え、努力を重ねた末に生み出した解決策、それがシスターロックスでした。
極細のドレッドであるシスターロックスは、縮れの強い髪質の特性を活かしつつ様々なヘアアレンジを楽しむことを可能にする、画期的な解決策になったのです。
どうやって作るの?
シスターロックスは、通常のドレッドを基盤にした作り方ではあるものの、それとは異なる専門技術が必要になります。
極細にするには、より繊細に人それぞれの髪の特徴に合わせる必要があり、また本数が増えるため作業時間も長くかかるからです。
一般的に、シスターロックスを作ることが出来るのは、Joanne Cornwellさんが設立したSisterlocks(※)という会社で技術講習を受講した専門家です。
※オフィシャルサイト・・・Sisterlocks
そのため、自作でシスターロックスを試みている人は、正規の専門技術ではなく、別の作り方で出来るかぎりの細いドレッドを作り、シスターロックスに近い雰囲気を出している…といった感じです。
お手入れ方法の違い
シスターロックスはドレッドの一種ですが、その作り方と同様にお手入れ方法にも違いがあります。以下をご覧ください。
手櫛
一般的なドレッドは、手櫛を含め櫛は使わないのが基本です。しかし、シスターロックスは手櫛を使います。
1本1本が細い分だけ本数が多く、手櫛をしないと絡まってしまうことがあるからです。
締め直し
根元をタイトにしたり、はみ出した毛の処理をするためのお手入れである「締め直し」は、一般的なドレッドの場合、必ずやらなければならないものではありません。
しかし、シスターロックスの場合は必要です。コンゴを避けたり、細さを保つためです。
ちなみに一般的なドレッドは、締め直しを自分で行うことも多いですが、シスターロックスは専門家に任せるのが一般的です。極細で本数もたくさんあるため、高度な技術と長い施術時間が必要になるからです。
洗髪
- コンディショナーを利用することもあります
一般的なドレッドヘアを洗う際は、基本的にコンディショナー類は利用しません。しかし、シスターロックスは違います。
かなり細めに作られているため、一般的なドレッドと比較すると乾燥しがちだからです。乾燥過剰になってしまった場合、切れる髪の毛がでてきてドレッドを痛めてしまうケースがあり、それを避けるためにコンディショナーを利用することがあるのです。
また、一般的ドレッドよりも洗髪時の水はけが良いため、コンディショナー成分が蓄積される心配も軽減されています。 - 洗髪後は自然乾燥させます
ドライヤーをつかうと、その細さゆえ、乾燥過剰による切れ毛ができてドレッドを傷める可能性があるためです。
※関連ページ:ドレッドヘアの洗い方
むすび
極細ドレッドのシスターロックスは、縮れの強い髪質向けに開発されたものです。
そのため、縮れていない髪質でつくる場合は、オリジナルとは違う方法を利用し、シスターロックス風に仕上げる…という感じになります。
例えば、美容院で可能な一番細いドレッドにしてもらったり、できるだけ細いブレイズにする、などです。
その際は、それぞれの作り方に応じてお手入れ方法も変わってきます。
美容院に直接相談したり、作り方に応じたメンテナンスをよく調べるなどして、丁寧に取り扱いましょう。