ドレッドの根元が細くなったときの対策は?

ドレッドの根元が細くなったときの対策は? dreadlocks thin roots

気がつくとドレッドの根元が細くなっている場合があります。「このままいくとドレッドが抜け落ちてしまうんじゃないの?」と不安になっている人は、このページを参考に対策をしてみて下さい。

原因と対策

ドレッドヘアの根元が細くなっているとき、主に2つの原因が考えられます。

ドレッド化の過程

美容院であれ自作であれ、なんらかのメソッドでドレッドを作った場合、根元から伸びてくる毛は、元の髪質のままです。ストレートヘアの人はストレートヘアが生えてきます。

そのため、根元の毛はドレッドのようにモジャモジャしていおらず(←元の髪質がアフロじゃない場合)、貧弱で細くなっているように見えるのです。

その印象から「このままだとドレッドじゃなくなってしまうんじゃ?」と不安になることもあるでしょう。

対策

しかし、この場合は特になんの対策もしなくてOKです。そのまま根元を緩いままにしておき、きちんと洗髪して清潔にしておけば、伸びた毛はちゃんとドレッドになっていきます。

「ドレッドヘアはアフロじゃないと出来ないヘアスタイル」と考えている人もいますが、そうではありません。

ドレッドは本来、清潔さを保ちつつクシの使用を一切やめてしまえば、自然に形成されていくものです(←ドレッドヘアの作り方【フリーフォーム】参照)。つまり、ストレートでもウェーブでも、髪質とは無関係にドレッドは形成されます。

とはいえ、根元はタイトな方が良いという人は、かぎ針を使って伸びた毛をドレッド内に引き込む「締め直し」を行うと良いでしょう。

抜け毛

前述とは違い、根元がもっと極端に細くなっていたり、地肌の見え方が目立つようになってきている場合は、抜け毛が原因の可能性があります。

普通の髪型の場合、抜けた髪の毛は、日常生活を送ったり、ブラッシングしたりする間に、下に落ちていきます。

ところがドレッドの場合はそうなりません。髪の毛どうしがジグザグに絡み合い、収縮している状態にあるため、抜けた毛は落ちていかず、ドレッド内に留まることになります。

そのため、抜け毛が増えると、根元に向かってだんだん細くなっていく…というワケです。

対策

以下の要領で、髪と頭皮にかかる刺激や負担を減らします。

・出来るだけ結ばないようにする
結んだ状態だと、髪をひっぱることになり、頭皮への負担が増加します。「でも、邪魔になるし…」「暑いし…」という場合は、緩めに結ぶようにしたり、ヘアバンドを利用したりすると、負担を軽減できます。

・長すぎたら切る
ドレッドが長くなるとそれだけ重くなり、根元にかかる負担が増えます。そんな時は、適度な長さに切って軽量化しましょう。(やり方はドレッドの切り方参照)

・コンゴして枝分かれした部分を切る
ドレッドは、放っておくとお互いにくっついていく性質があります。複数のドレッドがくっついてより太い1本になることをコンゴと言います。

コンゴが進んで重くなり、頭皮に負担がかかることによって、抜け毛が出てきている場合は、枝分かれしているうちのどれかを選んで切り、軽量化しましょう。

ドレッドの抜け毛対策 コンゴの枝分かれを切る1

根元にコンゴしたドレッドの重さがかかっている状態

 

ドレッドの抜け毛対策2 コンゴにより枝分かれしたドレッドの切断

枝分かれした内のどれかを選んで切り、軽量化

・編み棒を使った手入れをやめる
根元から伸びてきた普通の毛をドレッドに引き込み、引き締めておくため、編み棒を使って「締めなおし」というお手入れをすることがあります(※フリーフォームの場合は行いません)。

根元に異常がない人ははそのままでもOKですが、抜け毛の疑いがあるときは、ストップしましょう。根元を引き締めてタイトな状態にすると、それだけ髪や頭皮を強くひっぱることになり、負担が増すからです。

また、慣れていない人が行うと、編み棒で髪を切ってしまうこともあり、根元が弱くなる可能性があります。

・パームロールをやめる
ドレッドをまっすぐに保ったり、はみ出た普通の毛をドレッドに絡みやすくするために行うお手入れとして「パームロール」があります。

↑パームロール

これは根元に対して、ひねる力とひっぱる力が加わるため、抜け毛が気になる場合は、やめておきましょう。(異常がない人はそのままでOKです。)

・ドレッド化促進法をひかえる
普通の毛のドレッド化促進法のひとつとして、ウールのタオルを使い、円を描くような動作で頭をこする…というのがあります。また、洗髪の時にも円を描くような動作をしつつ洗ったり濯いだりもします。(詳しくはフリーフォームページ後半の「ドレッド化を促進させる方法」参照)

これらは特にフリーフォームでドレッドを作る際に有効な方法ですが、抜け毛が気になる時はひかえた方が無難です。促進法を行わなくても(時間はかかりますが)、ドレッド化が止まってしまうとこうことはありません。

・乾燥過剰に注意する
ドレッドには、髪と頭皮が適度に乾燥した状態が向いています。しかし、乾燥過剰になると、髪や頭皮の健康が損なわれ、ダメージを受けてしまいます。

それを改善・防止するためには、リンゴ酢でリンスをしたり(やり方はリンゴ酢リンス参照)、洗髪頻度を調整して(やり方はドレッドヘアのフケ対策参照)、適度な潤いを与えましょう。

・シャンプーや石鹸を見直す
シャンプーや石鹸の刺激が強いと、頭皮や髪の毛にダメージを与える可能性があります。できるだけ低刺激で、体質にあったものを見つけましょう。

上記のなかから気になるものを試し、抜け毛を減らすことが出来れば、時間の経過と共に根元周辺の毛を巻き込んで、(完全にとはいかなくとも)太さが戻ってくる可能性があります。

そうして修復されたドレッドが伸びた場合、ドレッドの途中にやや細い部分が残ることもあります。それもドレッドの個性のひとつですが、気になるならば、適当な長さまで伸びるまで待ち、細くなった場所から切ってしまう…というのも選択肢のひとつです。

それでも改善されないときは?

これまでの対策をしても改善がされないときは、清潔な状態を保ちつつそのまま放置し、根元が痩せたドレッドが周辺のドレッドにくっついて同化する(コンゴする)のを待ちます。

同化させてしまえば、痩せた根元が補強され、抜け落ちる心配が軽減されます。

ドレッドヘアの抜け毛対策 コンゴを促進1

根元が細くなったドレッド

 

ドレッドヘアの抜け毛対策 コンゴを促進2

近くのドレッドと同化させて根元を補強

同化して枝分かれした形状が好みじゃないときや、重さが気になる時は、同化後しばらく伸ばしてから、根元が痩せていた方のドレッドを切ると良いでしょう。そうすれば、枝分かれしていない1本のドレッドのようになります。

むすび

抜け毛が原因で根元が細くなっている場合にまずやるべき事は、髪と頭皮への負担を減らすことです。

ひっぱる・ねじる・重さをかける・押さえつける…などの動作をできるだけ避け、乾燥過剰に気をつけましょう。

加えて、髪の健康には心身の健康も影響します。

栄養バランスのとれた食事・規則正しい生活・ストレス解消など、できる限り体の内側からのケアも心がけましょう。

※抜け毛防止や育毛自体に関する深い知識については、信頼できそうな専門のサイト・書籍などでよく調べ、各自に合った方法を探すことをおすすめします。

※関連ページ:フリーフォームはドレッドの位置が変わる?

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